SUSTAINABLE
―安全と環境、法令遵守 【CSR】

CSR(Corporate social responsibility)は、日本では「企業の社会的責任」と訳され、2000年以降急速に広がってきました。MGCグループの一員である当社は、グループミッション「社会と分かち合える価値の創造」のもと、MGCに貢献できる、社会から高い信認を得る企業を目指します。そのために安全理念「事業活動の最優先は安全の確保」を掲げ、MGCとご発注先を結ぶ「輸送」を中核に、充填・包装、荷役、倉庫管理、船舶代理店業等、物流管理業務を的確に遂行するため、“安全・環境、法令遵守”を3本柱に環境安全活動を推進しています。

搭乗ドライバーに欠かせない体調管理の聞き取りとアルコールチェック
工場内の大型車両の後方移動には誘導員が必ず付く

安全意識―ヒヤリハット、
KYトレーニングを重ねる日々

従業員の安全への意識改革に、「ヒヤリハット」を取り入れています。ヒヤリハットは安全活動のベーシックなツールですが、当社では構内作業中に危険と感じる事象に加え、ドライバー一人ひとりの運転マニュアル、また伝票のやり取りでお客様情報を漏洩させないなど情報にまつわるヒヤリハットなど、全社員を対象とした活動に展開しています。さらに全員が月に1件を目標に「KYトレーニング」を実施。初めは目に見えてはっきり分かる顕在リスクだけしか拾えなかったものが、トレーニングを重ねる中で、内なる危険を感知する潜在リスクを数多く抽出できるようになってきました。これも、日常業務の中で作業に真剣に向き合う度合いが深まって来た証といえます。
ヒヤリハットで気付いた顕著な事案についてはリスクアセスメントを行い、MGC水島工場に改善提案を提出。改善されてさらに作業の安全性が確保されたり、効率がアップした工程等も数多くあります。安全対策に関しては、トップダウンだけでなくボトムアップを推奨し、全員でPDCAを常態化できるように環境を整えています。

安全活動―化学製品を安心して取り扱える
職場であるために

当社任務の第一義は、MGC水島工場で製造された多様な化学製品を、品質を保持した状態で時間内にお客様のもとに送り届けること。これを滞りなく無事に遂行させるには、CSRに即した活動の継続的な積み重ねが肝要です。当社は、MGC水島工場の環境保安室・総務グループ・原料物流グループと合同の「作業部会」に参加して、安全に関する様々な情報を共有、日々の安全衛生活動につなげています。その中で新たに策定した方針や守るべきルールは文書に起こして、さらに取扱いに適した作業工程を作成、「見える化」を図り、従業員に逐一伝えられるようにしています。
取り扱い製品は、液体・粉体など様々な形状の危険物が含まれますが、当社のドライバーには各製品の特質を理解した上で、例えば温度管理が必要な輸送など、様々な知識と技術が求められています。またドライバー全員が必須の資格(大型免許・危険物取扱者・高圧ガス移動監視者・牽引自動車第一種運転免許)を有しています。危険物取扱者資格はドライバー以外にも該当製品を扱う従業員すべてに取得を課し、他にも荷役業務に欠かせないフォークリフト免許など、安全・確実・効率的な作業の土台となる資格取得に向けて、会社として万全のサポート体制を敷いています。

大型車両の日常点検・整備は自社内で実施
ワイヤーロープを命綱に化学製品と対峙する経験豊かなドライバー
タンカーからの流量を目視でメーター確認
無事製品を届け終わり、帰社後の受け渡し伝票を提出

法令遵守―日常の全てから注意深く、
化学品搭載車を安全運行に導く

当然ながら、輸送中は公道を走ります。会社から一歩出たら、交通ルールに則った安全運転、そして法令遵守が絶対命題です。わずかな不注意や気のゆるみ、認識の甘さが命取りになり得るのです。油断から手順を省略したり、近道するなどの行為は、厳に慎まなければなりません。当社では、トラブルの芽を摘むため安全教育とあわせてデジタル化も推し進めています。全車両にクラウド型のデジタルタコグラフ(通称:デジタコ)を搭載し運行車両の状況に問題がないかリアルタイムで注視。VICS(道路交通情報通信システム)も取り入れ、運行管理者 が事故渋滞をいち早くキャッチして現場ドライバーを確実なルートに導きます。走行確認に加え、お客様への納品に遅れなど生じないよう時間厳守にも寄与しています。
さらにデジタコには速度や急加速・急発進などが記録されるため、各ドライバーの安全運転度もチェック。無事故を長年続けたドライバーには表彰制度を設けています。

環境保全―長い期間をかけて環境と向きあう
日々の積み重ねこそ

ドライバーと月に一度懇談会を実施し、月間の燃費を話し合う場を設けて環境に対する意識を高めています。燃費削減やアイドリングストップ、環境にやさしいエコオイル・エコタイヤ、排ガス処理液の使用など地道な施策を継続する中で、2011年10月に環境保全を目的にした取り組みを行っている運輸事業者に対する『グリーン経営認証(公益財団法人 交通エコロジー・モビリティ財団)』を取得しました。以来毎年更新し、2021年には永年表彰(ゴールドマーク)をいただきました。
また、地球温暖化対策の一環で森林の保護育成を目的とした『トラックの森づくり事業(全日本トラック協会)』に賛同し、社内で募金を呼び掛けています。

改善提案によりローリー高所作業の安全を確保する本社内設備
14年に及ぶエコドライブへの貢献
森林の保護育成に社内で募金
製品の入出庫・保管に関わる全業務を担う倉庫課メンバー
水島工場の指導を受け、連携強化のため毎週一回対面の会議を開催

職場づくり―従業員とその家族が安心して
働ける環境を育む

当たり前のことですが、「従業員が心身ともに健康で安心して働けるような職場づくり」に積極的に取り組んでいます。定期的な健康診断を受けるのはもちろん、受診後のケアも行っています。また、特に腰痛が職業病と言われているドライバーや作業負荷のかかる現場の従業員には、厚生労働省の腰痛予防動画を推奨したり、睡眠時無呼吸を判定するスクリーニングキットのテストを実施。体調管理には徹底的に気を配っています。さらに残業はなるべくしない・させない、休暇を積極的に取れる社内風土の醸成にも力を入れています。

当社のCSRの原点は何か?
従業員が「自宅を出てから無事に帰宅するまで」安全な作業と環境を約束すること。
また地域環境にも配慮して、当り前のことを厳しく遵守する
職場・従業員一人ひとりであるために、CSR活動の継続的な推進を図ってまいります。

従業員投稿●CSRホットトピック

ある日、MGCグループの友人からこんなメールが。「MGCトランスポートのローリーを町で見かけたが、道路を横ぎろうとしていたお年寄りの歩行者のために、一旦停止をしっかり実施して、運転席から笑顔で誘導、歩行者が渡り切るまでサポートしていた。ステキなドライバーさんがいるね」と書かれていました。とても嬉しくなって、すぐに上長に報告に行きました。メール文は出力して控室に貼ってみんなに共有しています。